『エンドロールまであと、』壁井ユカコ [ルルル文庫]
男女の双子の高校生が主人公の話。一応、一種のラブ・ストーリーなのだが、むしろ、オーソドックスな青春物というべきか。実際、映画研究会で映画を作る話になっているし。禁断の恋という割には、確かに、ストーリー上はそうなのだが、むしろ、主人公の少女の成長物という面の方が強いだろう。設定が、ちょっと、ありがちすぎる気もするが、その辺は、意図しているのかもしれない。作者は、電撃文庫を中心に書いていて、これが初めての少女小説レーベルから出るものになる。割と、現実からは切り離された世界を書くのが得意なようなので、この手の話は、見掛けより、向いていないのかもしれない。ストーリーは、きちんと完結している。
ルルル文庫は、何冊か読んだが、これまで、読んだのとは、ちょっと、異質な感じがするが、まだ、レーベルが出来て浅いので、色々なのを試している段階なのか。
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