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『ツァラトゥストラへの階段』土橋真二郎 [電撃文庫]

あらすじを見ると、ありがちな能力バトル物に見えるのだが、実態は、『扉の外』と同じように、ゲームがテーマの話になっている。『扉の外』との違いは、閉じ込められて、ゲームをやらされるのではなく、ある種、強制はされるのだが、日常の学園生活とゲームとの二重の話になっている。『扉の外』との関係は、多少、共通する物はあるが、はっきりとは示されていない。ただ、掲示板では、『扉の外』がロケテストで、今回が本番じゃないという意見もあったが、多分、そんなところだろう。ゲームは、最初に閉じ込められて、デスゲーム的なのが出てくるが、それは導入で、株式市場的なゲームがメインである。株式市場的なゲームの面白いところは、ある株式に購入して値段が上がると、その株式に対応する物のパラメーターが向上するという仕組みになっている。もっとも、この点は現実にもある程度当てはまるわけで、株価の高い企業は、その高い株価によって資金調達が容易になり、新たな投資や他の企業買収などが行い易くなるというフィードバックが働くので、それを明示的に組み込んだともいえよう。今回もやはり、割とメタなゲームになっている。ストーリーは一応完結しているが、続くようだ。


タグ:土橋真二郎
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