『ライトノベルの楽しい書き方』本田透 [GA文庫]
タイトルからすると、ライトノベルの書き方入門にも思えるが、女子高生のライトノベル作家がヒロインのラブコメである。ヒロインは、学園で最強であるが、実はライトノベル作家であるという秘密を知られ、成り行きで付き合うことになりといった話である。ヒロインが作家なので、やはり、メタな展開になっていて、ちょっと捻ってある。興味深いのは、作者がほぼ、同時期に、同じ出版社から『なぜケータイ小説は売れるのか』という新書を出しているのだが、それと、ある意味では裏表の関係にあるようである。というのは、もちろん、ケータイ小説を徹底的に批判というか貶しているのであるが、こちらの方は、そこで取り上げられている「ケータイ小説」とは正反対の方向性になっている。ラブコメと言っても、かなり甘甘な雰囲気なのは、そのせいであろう。話もきっちりとまとまっていて、良くできているが、続きにも期待したい。
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