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『ハーフボイルド・ワンダーガール』早狩武志 [一迅社文庫]

ずっと好きだった幼馴染みにお腹の子の責任を取ってくれと身に覚えのないことを言われ、誰の子かをミステリー研究会の会長である少女と一緒に探すという一種のミステリー。割と、賛否が分かれるというか、批判が多いが、確かに普通のライトノベルと思って読むと、ある意味では変な話と言うことになるだろう。しかし、苦い青春物と考えれば、収まりが付くような気がする。作者は、エロゲーのシナリオライターだが、既に、『群青の空の超えて』のムックでノベライズをしているが、それも青春物的だった。後書きによると、エロゲーでは出来ないような話を書いたと言ったようなことが書いてあったが、確かにエロゲーからは外れるが、フォーマットとしてのライトノベルには収まるものの、内容的にはライトノベルとしては生々しい感じの話になってしまったと言うことだろう。主人公の家族などもある意味リアルだが、それも青春物的に見えてしまう原因の一つであろう。とはいえ、上手くまとまっている。続きは出せなくもないがというところだろう。
タグ:早狩武志
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