『ふたりの距離の概算』米澤穂信 [角川書店(KADOKAWA)]
『古典部』シリーズの第五作目。学園物のミステリーになっている。今回は、進級して、春の時点の話になっている。ストーリーは、仮入部した一年生の少女が、入部しないと言い出して、何故、辞めたのかを主人公が推理するというものである。ミステリーとしては、それなりにまとまっているが、部活物としては、やはり、新入生が入らないというネタである。この手の部活やサークルを舞台にした話では、『けいおん!』もそうであるが、安定した人間関係を壊さないためか、大体、後輩はなかなか入ってこないのが良くある話であり、これも、同じである。今回もそれなりに面白いが、人間関係が割と固定されている感じがするので、なかなか、難しいのかもしれない。
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