『瞑る花嫁 柚木春臣の推理』五代ゆう [双葉社]
本格的なミステリーになっている。主人公達が訪れた旧家は、稀代の好事家が残したものだけでなく、同時に遺産を巡る殺人事件が起きるというストーリーになっている。フォーマット的にはまさに新本格物で、雰囲気的には綾辻行人や二階堂黎人あたりと似た感じになっているが、ミステリーとしての構造は麻耶雄嵩寄りか。この作者は恐らく本格的なミステリーは初めてだろうが、ミステリーとしても上手い。ただ、トリックに凝るようなタイプではないため、多少は評価は分かれそうではあるが、非常に上手くまとめている。これ自体は書き下ろしだが、前編だか、後編にあたる物は既にウェッブ連載されているようなので、続きもその内出るだろう。
タグ:五代ゆう
2012-04-14 20:51
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