『妙なる技の乙女たち』小川一水 [ポプラ社]
SF。軌道エレベーターの建設された東南アジアの海上都市を舞台にする連作短編集。一作毎に主人公が異なるが、すべて若い女性である。七話収録なので、それなりにバラエティーに富んでいる。SFとしてもそれなりにまとまっている。割と、楽観的な感じの話が多い。軌道エレベーターはないけれども、東南アジアの海上都市が登場するという点では、林譲治の『進化の設計者』とも共通している。そちらも女性がかなり活躍する話でもあるし。短編も結構、上手いことは分かったが、この作者には次はハードSFの方を期待したい。
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