『仮想天使は魔術を詠う』榊一郎 [スマッシュ文庫]
ネットで拾った出所不明の音声合成ソフトに声を失った幼馴染みの少女の声をサンプルとして組み込んだところ、少女が出現し、闘いに巻き込まれていくという話。音声合成ソフトのあたりはちょっと捻ってあるが、それ以外はバトルロワイヤル的なゲームに巻き込まれるという話でもあって、最近では割とありがちなタイプの話である。とはいえ、設定も細かく作られており、他方で話の構成も上手く、一気に読ませる。話もこれで完結しているが、続きも作れなくはないだろう。
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『妹がスーパー戦隊に就職しました』大橋崇行 [スマッシュ文庫]
タイトル通りの話で、主人公と妹はスーパー戦隊の会社に就職して、闘っていく話。割とありがちにも思えるが、スーパー戦隊回りの設定はかなり凝っている。例えば、会社の名前も「人智戦隊シュタイナー」で、オカルト的なところも細かい。500頁弱もあって、ちょっと長過ぎる気もするが、その分、キャラクター毎の話が掘り下げられていて、物足りないということにはならない。これで話はまとまっているが、続きも出せそうではある。新人にしてはかなり上手い。
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