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『満願』米澤穂信 [新潮社]

ミステリーの短編集。今回は連作ではないので、全部独立した話である。それなりにバラエティーに富んでいるが、割と暗めの話が多い。これで、山本周五郎賞を受賞している。確かにクオリティーは高いが、『儚い羊たちの祝宴』や『追想五断章』に比べるとと言う気もしないでもない。しかし、幅の広さが分かるという点では面白い。とはいえ、次回作も早く読みたい物である。
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『リカーシブル』米澤穂信 [新潮社]

父が失踪して、母の故郷に引っ越してきた姉と弟がその街の秘密に関わることになり、謎に迫ることになるという話。同じ作者だと、『ボトルネック』あたりと共通した地方都市の様子がリアルに描かれているが、こちらは非常にブラックである。ミステリーよりはサスペンス寄りだが、それなりにフェアではある。ある意味、テーマとしては麻耶雄嵩にも近い感じがするが、ミステリーとしては割と普通である。
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『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信 [新潮社]

ミステリーの短編集。連作短編集になっており、かなり、ブラックな話が多い。新本格的な枠組みを用いているが、ミステリーと言っても、かなりホラー寄りのファンタジーにも近い感じである。この作者の作品は、割とブラックなのであるが、これはそのブラックな所だけで話を作っている。新本格的な枠組みは確かに用いられているが、ある意味ではメタな仕掛けとも考えられるわけで、そう言った点からも面白い。
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『青年のための読書クラブ』桜庭一樹 [新潮社]

都内のミッションスクールの「読書クラブ」を舞台にした話。この人の作品としては、都会風の洒落た話になっている。『GOSSICK』シリーズと同様のヨーロッパ趣味が全開と言うべきか。連作短編的な構成で、1969年から、2019年までを描いている。短編としても、構成はうまく、まとまっている。割と、歴史的な背景も描かれているが、割とこなれている感じである。やや、寓話的で文学的な話であるが、わかりやすい。最後は読書クラブもほぼなくなり、舞台となっている学校も共学化するという所で話は終わるのだが、割と明るい感じで終わっている。全体としては、味のある話になっている。


タグ:桜庭一樹
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『ボトルネック』米澤穂信 [新潮社]

自分の生まれなかった世界に迷い込んだ少年の話。今回は、形式的にはミステリーではないが、それなりに謎解きはあったりする。青春物と言うべきか。金沢が舞台になっている。見掛けよりも、ライトノベル寄りだが、やはり、それほど、救いがない点がライトノベルレーベルからは出ないと言うことか。意外と、エグイ話だが、結末は、解釈が分かれるところだが、恐らく、オープンエンドで、わざと、解釈の余地を残しているのだろう。その点で、どうしても、評価自体も分かれるようだが、隙が無く、構成されている。これも結構、面白かったが、やはり、ミステリーの方が向いているだろう。


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