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『幽霊列車とこんぺい糖』木ノ歌詠 [富士見ミステリー文庫]

飛び込み自殺をしようと駅にやって来たら、廃線になって、困っていた中学生の少女が、変な女子高生と出会ってという話。話は、非常にきっちりとまとまっていて、ある意味では、過剰なまでに説明してしまっている気もする。とはいえ、かなり、きれいに終わっていて、出来は良い。この作者は、デビュー作が音楽家物だったが、今回も、芸術家物になっている。割と、イメージ優先の作風だが、今回は、結構、ディテールに凝っている感じである。


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『麗しのシャーロットに捧ぐ』尾関修一 [富士見ミステリー文庫]

富士見ヤングミステリー大賞の佳作受賞作。ゴシックホラー。確かに、途中の展開はホラーなのだが、最後は、割と、しっかりと謎解きがされているので、最後まで読むと、あまりホラーではないような気もする。とはいえ、新人にしては、文章もこなれているだけでなく、構成も隙がない。

富士見ミステリー文庫の新人賞受賞作は、1月に二冊出たことになるが、こちらの方が、出来は良いだろう。しかし、勢いは、『僕たちのパラドクス』の方があるので、そちらが大賞になったのだろう。


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『僕たちのパラドクス-Acacia 2279-』厚木隼 [富士見ミステリー文庫]

富士見ヤングミステリー大賞の大賞受賞作。未来からやってきたタイムパトロールの少女が、未来に戻れなくなってしまったため、主人公の少年と操作する話。割と、ありがちな感じの話ではあるが、それなりに意外な展開になっており、かなり強引な感じはするが、力業で話をまとめている。これで完結。タイムパラドックス系の話に良くあることだが、やや、時間軸がごちゃごちゃするが、巻末に年表も付いている。但し、完全にネタバレなので、最初には見ない方が良いだろう。これで完結している。この手の話としては、かなり明るい感じである。


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『ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン』新井輝、築地俊彦、水城正太郎、師走トオル、田代裕彦、吉田茄矢、あざの耕平 [富士見ミステリー文庫]

タイトル通り、七人で、順番に書いたリレー小説になっている。色々と細かいルール付きの学級日誌が、人の手にどんどん渡っていく話の筈だったのだが、いつのまにか、作者が作中に現れ、どんどん殺されるという話になってしまっている。何か、竹本健治の『ウロボロス』シリーズのようなメタミステリー風になっている。尤も、何人もで書いているので、そんなに綿密に計算されたものではないが。とりあえず、一回、読んで、楽しんで終わりというものなのだろう。別のバージョンも計画されているのかもしれないが、大して、ラブコメというわけでもなかった。やはり、単発の企画に留めておく方が良いだろう。


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『うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下』岩久勝昭 [富士見ミステリー文庫]

学生寮に住むことになった少年が主人公の学園物と言うよりは、ボーイミーツガール物と言うべきか。一応、ミステリー仕立てにはなっている。といっても、日常の謎系に近い。上手くまとめているのだが、ちょっと、あっさりしているというか、そつがなさ過ぎる気もする。これで完結しているが、続きが出せる作りにもなっている。


タグ:岩久勝昭
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『さよなら、いもうと。』新井輝 [富士見ミステリー文庫]

死んだ妹が生き返ってという話。妹萌えな話かというと、微妙に違う感じがする。むしろ、ヒロインがもう一人いて、そちらとの関係がメインのラブコメと言った方が良いだろう。つまり、良く、ヒロインとの仲を邪魔する妹という設定の話があるが、ある意味ではそれの変形だろう。ラブコメ的なところは、同じ作者の『Room No.1301』と同じく、会話中心で話がテンポ良く進んでいく。これで完結している。全体としては、ちょっと変わったラブコメとしては、上手くできている。


タグ:新井輝
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『たましいの反抗期 すてるがかち!』水城正太郎 [富士見ミステリー文庫]

孤島の巨大な女子校に入学した少女が主人公の話。学園を支配できるアイテムを偶然、手に入れたため、学園内の覇権抗争に巻き込まれるという展開になっている。要するに、設定は『蓬莱学園』で、ストーリーは『指輪物語』ということになっている。話は途中で終わっているので、続きは出るのだろう。『指輪物語』的なストーリーにはなっているものの、基本的にはスラップスティックなコメディーである。若干、荒っぽい感じもするが、それなりに楽しめる。


タグ:水城正太郎
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『セカイのスキマ』田代裕彦 [富士見ミステリー文庫]

妖怪退治のサークルにはいることになった少年が主人公の話。一応、ミステリー的な展開だが、妖怪が絡むので、もちろん、純粋なミステリーではない。とはいえ、このレーベルにおいては、ミステリーになっている方である。ちょっと、そつがなさ過ぎる気もするが、上手くまとめている。探偵役のヒロインが、それなりにキャラが立っているので、続きが出れば、結構、期待が出来るのかもしれない。


タグ:田代裕彦
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『SHI-NO ーシノ- 黒き魂の少女』上月雨音 [富士見ミステリー文庫]

新人賞の最終選考作のようだ。小学生の幼馴染みが探偵のミステリー。ミステリーと言っても、視点がワトソンというか、探偵のそばにいるだけで全く、事件の解決とも関係ない主人公にあって、淡々と事件が起きたりするわけで、あまり、普通の作りではない。とはいえ、読み返してみると、それなりに、構成は凝っている。ちょっと、全体の雰囲気が、森博嗣のS&Mシリーズを思わせるような所もある。新人にしては、文章も割と読みやすいが、恐らく、書き直しをある程度、しているのだろう。一応完結しているが、ミステリーなので、続編も十分可能である。

富士見ミステリー文庫の新人賞組と比較した場合、他の作品にさして劣らないと思うが、やはり、暗い雰囲気の話が嫌われたのだろうか。


タグ:上月雨音
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『覚醒少年』北山大詩 [富士見ミステリー文庫]

富士見ヤングミステリー大賞の奨励賞受賞作。捜し物を請け負う職業の少年が事件に巻き込まれていく話。設定はSFで、ミステリーというよりはアクション物。テンポ良く、話が展開し、ストーリーも上手く構成されている。新人にしては割と読みやすいし、キャラもそれなりに上手く立っている。少し、主人公の少年が無敵な気もするが、マンガだとありがちな展開か。

一月に出た富士見ミステリーの新人の作品はこれで全部読んだ。好みで言えば、この『覚醒少年』が一番面白かった。次は『BLACK JOKER』で、『楓の剣!』はあまり合わない感じ。どれも続きが出そうな話の作りだが、『覚醒少年』はありがちではあるが、それなりに面白そうなシリーズになりうるのではないだろうか。ただ、富士見ミステリーの新人は、二月にももう一冊出るようだ。


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