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『シリアスレイジ』白川敏行 [電撃文庫]

 
電撃小説大賞の選考委員奨励作。変異種採集者の実習中に教官が人質を取って立て籠もる事件が発生し、人質になるのを逃れた主人公が助けに行くという話。電撃文庫だったら、『9S』に似た感じのアクション物である。しかし、ストーリーは全く捻りがなく、一気に読めてしまう。それに主人公がやたらに強すぎ、あまり苦労した感じもしない。文章は最初の方はちょっとテンションが高すぎる感じであるが、途中から落ち着き、新人にしては読みやすい。

この作品は第11回の大賞からの作品だが、1月に出た他の3作と比べると、ある意味では一番読みやすいだろう。ただ、銀賞までに引っ掛からなかったのは、割と上手いのだが、これはという尖ったところがないからだろう。次作もそれなりのは書けると思うが、後はオリジナリティか。


タグ:白川敏行
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