『星系出雲の兵站1』林譲治 [ハヤカワJA]
殖民星系の辺境で異星人の痕跡が発見され、それに対処するだけでなく、内部で主導権争いを始めるというミリタリーSF。既に、2巻まで出ている。異星人との戦闘だけでなく、内部での足の引っ張り合いも焦点になっていて、重層的な構成で良く出来ている。SF寄りにしてはいるが、本質的には架空戦記テイストが実は強い。
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『SF飯 宇宙港デルタ3の食料事情』銅大 [ハヤカワJA]
主人公は感動されて辺境の宇宙港に辿り着くが、そこで祖父の食堂を再開させようとする少女と出会って、奮闘していく話。かなりオーソドックスと言うか、古めのタイプのSFではあるが、上手くまとまっている。コメディー寄りだが、ストーリーはしっかりとしている。話は完結しているが，続きも出せそうなので期待したい。
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『正解するマド』乙野四万字 [ハヤカワJA]
『正解するカド』の外伝となっているが、本編とは異なる意味で色々と実験的というか、ぶっ飛んでいる。SFというか、実験的な小説としては、それなりにあるようなネタではあるが、原作をきちんと踏まえており、その意味では上手くまとまっている。話はこれで完結している。
『棄種たちの冬』つかいまこと [ハヤカワJA]
人類がデータ世界に移住した未来で、棄てられた物理世界に生きる主人公達の話。ストーリーは割とオーソドックスで、設定も良くあるタイプではあるが、話自体は上手くまとまっており、これで完結している。
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『裏世界ピクニック』宮澤伊織 [ハヤカワJA]
女子大生の主人公は危険な裏世界へそこで知り合った女性と探検するようになるところから始まる話。異世界探検と言っても、割と、怪談とかホラー寄りで、不条理である。連作短編的な形式になっている。話は完結しているが、続きが出せる構造なので、期待したい。
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『屈折する星屑』江波光則 [ハヤカワJA]
廃棄指定済みのコロニーで、鬱屈した毎日を過ごす主人公が、火星から亡命してきた元軍人と出会うところから始まる話。この手の話としてはかなりオーソドックスではあるが、上手くまとまっている。暫く、この手の話はそれほどは書かれていなかったが、また、需要が出て来たからなのか、あるいは、むしろ、時代の雰囲気に合うようになったのか。話はこれで完結している。
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『世界の終わりの壁際で』吉田エン [ハヤカワJA]
新人賞の優秀賞受賞作。城壁都市の外側で育った少年は中に入るためにゲームで賞金を稼いでいるが、ある少女と人工知能と出会って、事件に巻き込まれていくという話。此の手の話としては、かなりオーソドックスで、割とライトノベル寄りで読み易い。話はこれで完結し、きっちりと終わっている。
『放課後地球防衛軍1』笹本祐一 [ハヤカワJA]
海辺の過疎化した都市の高校の天文部員である主人公は、流星嵐の翌日に変な転校生と出会うところか始まる話。結局、タイトル通りの話になるのだが、割とジュブナイルっぽいSFである。話はまとまっているが、何というか、導入という感じである。そのため、どういう展開になるのか、今一つ読めない感じもするが、続きに期待したい。
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『ノノノ･ワールドエンド』ツカサ [ハヤカワJA]
白い霧に包まれて、人が冷えていく世界で、主人公の少女は別の少女と出会い、旅をするという話。設定はSFになっている。特に設定が凝っているわけでもないが、雰囲気は上手く表現され、世界が記述されている。ストーリーも割と単純ではあるが、全体として上手くまとまっている。話は完結している。
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『超人幻想 神化三六年』會川昇 [ハヤカワJA]
「コンクリート・レボルティオ」のノベライズ。話は前日譚で、本編とは独立した話になっている。アニメと同じく、割と複雑な構成になっているが、基本的にはSFである。話は上手くまとまっている。
