『サマー／タイム／トラベラー１』新城カズマ

　
一言で言えば、時間旅行物と言うことになるのだろうが、まだ、前半で、この後どういう話になるのかは今一見えていない。とはいえ、作中で時間旅行物のＳＦを集めて議論したり、分類したりする場面が出てきているので、メタな話になっているが、時間旅行物の一種であろう。話は、長野県の架空の街を舞台に、高校生が時間跳躍実験を行うという設定になっている。雰囲気的には、この作者だと、『蓬莱学園』のシリーズを思い出させる。それに比べると、ある意味ではずっと、マターリとした雰囲気で話は進むのだが。また、架空の町の政治的なネタも何故か、かなりリアルに描かれていたりする。結構、苦い話になりそうな感じではあるが、続きが楽しみである。

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