『マキゾエホリック Case1:転校生という名の記号』東亮太 [ファミ通文庫]
スニーカー大賞の奨励賞受賞作。転校してきた少女が変なクラスメートばかりのクラスで、騒動に巻き込まれる話。帯には、やたらと大袈裟なことが書いてあるが、やはり、大賞ではなく、奨励賞の出来である。何というか、キャラクターの設定が記号的なだけでなく、むしろ積極的に記号として描こうというある種、実験的な面もあるが、成功しているかどうかは微妙である。清涼院流水にちょっと似ているかも知れないが、それに比べると普通のライトノベルの枠内である。そう言った点を除けば、ネギま風味で、ラブコメ展開ではなく、色々と事件が起こるタイプのオーソドックスな話である。続きは恐らく出るだろうが、結局の所、記号に拘りすぎて、キャラクターが立っていないし、あまり続きを買おうという気にはなれない。
コメント 0