『永遠のフローズンチョコレート』扇智史

殺人者の少女が不死の少女と出会うという話。さらにもう一人、殺人者の少女の恋人も登場するが、ただ、それだけの話である。起承転結もあるわけではないし、起伏もあまりないが、雰囲気は意外に暗くなく、淡々としている。やや、一般文芸寄りではあるが、必ずしも、それを目指して書いたわけでもなさそうだし、自然に出来上がったようだ。この手の話は、読み手を選ぶわけで、雰囲気というか、空気感が合うかどうかが、評価の分かれ目だろう。

後書きを読むと、どうも、前作の『アルテミス・スコードロン』の続編はなさそうで、残念である。

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