『カーリー ~黄金の尖塔の国とあひると小公女~』高殿円 [ファミ通文庫]
独立前のインドを舞台にした寄宿舎での話。粗筋の所には、ヴィクトリアン・ラブ・ストーリーなどと書いてあるものだから、19世紀の話かと思ったら、実は第二次大戦開戦前夜の話である。ただ、実際もそうだったようだが、イギリスの植民地であるインドのイギリス人社会は、本国に比べると、古い物が結構、残っていたようで、ヴィクトリア朝どころか、それ以前の雰囲気がまだ、残っているという設定である。一応、ラブ・ストーリーではあるが、色々と謎というか、仕掛けが多いようである。ラブコメとしての展開には、謎が多いが、ストーリーの方は、実は、スパイ物系で、古典的なイギリスの冒険物とか、ミステリーを思わせる。続きは期待できそうである。
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