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『ひと夏の経験値』秋口ぎぐる [富士見ドラゴンブック]

テーブルトークのRPGをテーマにした青春小説。と言うわけで、主人公は、テーブルトークが趣味の高校生で、サークルに少女が現れてという話。といっても、ラブコメには成らず、ヘタレなままで、話が終わるあたりが、ある意味でイタくて、リアルな青春小説ということだろう。途中で、テーブルトークのリプレイが再現されており、その意味では、ちょっと、特殊な小説である。RPGプレイヤー物とで言うべき、新たなジャンルを開拓したとでも評価すべきか。読者を激しく選びそうだが、この作者以外には書けなさそうであるという点で、オリジナリティーはある。設定が特殊な点を除けば、青春物としても、出来は良いだろう。


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