『扉の外』土橋真二郎 [電撃文庫]
電撃小説大賞の金賞受賞作。気が付いたら、高校生がクラス毎、閉じ込められ、変なゲームをさせられることになるが、主人公の少年は拒否するという話。設定は、SFなのだが、ストーリーとしては、SF的な設定は最後の最後でどうでも良くなってしまう。むしろ、ラブコメというか、恋愛物的な展開の方が、途中からメインになり、エロゲー的なハーレム展開かと思わせるが、最後は、バッドエンドといった感じである。ゲームの設定は、それなりに考えられているのだが、ゲームが最終的にどうなるのかも、有る程度の展開が見えたところで、どこかに行ってしまう。と言うわけで、色々と細部は面白いのだが、全体としては、不満の残る結末であるし、ネタを詰め込み過ぎて、失敗した感じもする。そう言う意味では、アイデアは良いのだが・・・、という評価に成らざるを得ないが、続編が出るようなので、そうなると、続編を含めた上での評価は、また、別の物になるかも知れない。
コメント 0