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『扉の外III』土橋真二郎 [電撃文庫]

修学旅行に出掛けたはずの高校生が、クラス毎、密室に閉じ込められ、ゲームを強いられる話。今回は、FPS的なオンラインゲームである。一見、押井守の『Avalon』にも似ているのだが、現実と仮想世界の関係が異なり、一応、こちらは逆転と言ったことではないようである。1,2巻もそうなのだが、主要な登場人物は、修学旅行以前において、何らかのゲームで繋がりがあるという設定になっており、今回もそうなっている。これで完結しているのだが、最後は、ある意味で、きちんと終わっておらず、その意味では、不満が残る。それに、ゲームが進むと、弾丸が現実において、登場するのだが、その結果、現実での戦闘が予測されるわけだが、結局、その点は描かれないで終わっている。すなわち、伏線がほとんど、未消化になってしまっているのである。このように、全体を通してみると、やや、竜頭蛇尾な印象は拭えないが、何らかのゲームを強制的にやらせるという一種のシミュレーションとしては、それなりに上手くできている。


タグ:土橋真二郎
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