『MA棋してる!1』三浦良 [富士見ファンタジア文庫]
異世界の王位決定戦に巻き込まれた小学生の少女がオリジナルの魔法を作って闘いに参戦する話。王位決定戦と言っても、ルールがある代理戦争的なもので、主人公は将棋に基づいて魔法を構築していくが、敵として登場した少女はC言語に基づいた魔法を創造する。というわけで、かなりに設定が凝ったファンタジーというか、魔法少女物になっている。考えてみれば、魔法体系というのはある種の言語な訳で、ファンタジー物ではそのある種の人工言語的な面は『黄昏色の詠使い』シリーズなどが代表的であるが、割と追求されてきている。その意味でコンピュータ言語になぞらえるのは当然だが、他方で、魔法と言っても、大抵の話ではそれなりの限界とかルールとか物理的にも想定されている。そちらの方からアプローチする場合には、言語的なものよりもルールが決まっているものならば、何でも良いわけで、将棋などのゲームも確かにあり得る。そう言う意味では、興味深い。ストーリーは、割とオーソドックスだが、とりあえず、イントロダクションと言った感じである。続きに期待したい。
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