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『○×△ベース ①ねっとりぐちゃぐちゃセルロイド』月本一 [ファミ通文庫]

えんため大賞の特別賞受賞作。裏表紙の粗筋を読んでも、ほとんど何の話だが、分からないが、それほどリアルでもない野球物である。主人公は高校に入学して、一旦やめていた野球をやる羽目になるというところから話は始まる。これも、冒頭部分を乗り切らないとなかなか面白くならない面があるが、話は上手くまとまっている。続きも出そうである。


1月発売のえんため大賞受賞作は『わたしと男子と思春期妄想の彼女たち1』、『表裏世界のソーマキューブ』と『○×△ベース①』だが、やはり、妄想彼女は面白い。何というか、野村美月にもちょっと似た感じのある作風である。残りの二冊は、何故か、両方とも、冒頭部分は必ずしも読みやすくないが、そこを乗り切れば、それなりに面白い。ソーマキューブは話の構成は上手く、きっちりと完結している。〇☓△は野球物だが、スポコン的でもないところが面白い。巻数表示が付いているので、ソーマキューブ以外は続きが出るようだが、妄想彼女は二巻にも期待したい。今回のえんため大賞は、残りの受賞作は2月末に出ているので、後で、そちらも合わせて、評価してみたい。
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