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『約束の方舟 上下』瀬尾つかさ [ハヤカワJA]

恒星間移民船を舞台にしたSF。主人公の少年が12歳の時から話が始まるので、微妙にジュブナイル物の香りもするが、SFとしてはかなり本格的である。ベガーと呼ばれるゼリー状生命体が突如出現し、戦いが終わって和解した後の時期が描かれているが、世代間の対立など、かなりポリティカルな側面も強調されている。全体としてのネタは、この作者の他の作品とも微妙に繋がっているようである。ストーリーは上手くまとまっているが、最後はハッピーエンドになっている。狂気を孕んだというか、異能のヒロインというのは、この作者の作品にはしばしば登場するが、そのせいか、割とバッドエンド気味の作品が多い。しかし、ここではそうでもないのは、途中でヒロインが交代するからだろう。これで完結している。元々、SF寄りの話を書いていたが、ライトノベル出身の作家の中では、SF向きなのだろう。
タグ:瀬尾つかさ
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