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『インベーダー・ストリート』菊地秀行 [ソノラマノベルス]

 
以前にソノラマ文庫から出た『風の名はアムネジア』と『インベーダー・サマー』を合わせて再録している。『アムネジア』は、異星人の侵略により、文明の崩壊した世界で、少年がアメリカ西海岸から、今話題のニューオーリンズまで横断する話。ロードムービー的な話だが、SFとしても、それなりに面白い。他方、『インベーダー・サマー』は山あいの街に少女の姿をしたエイリアンが現れるという話。SFなのだが、他方で、ジュブナイルというよりは青春物的で、また、主人公の少年は剣道が強くて、その敵にやくざが登場したりと、その後の伝奇物路線を予告しているような面もある。80年代初期の作品なので、設定も微妙にその時代を感じさせるが、話としては今でも通用するだろう。菊地秀行の作品は初めてだが、元々はSF寄りだったのか。




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