『白い花の舞い散る時間』友桐夏 [コバルト文庫]
ロマン大賞の佳作入選作。チャットで知り合った少女がオフ会をする話。ミステリーっぽいイントロで、てっきり殺人事件でも起きるのかと思ったら、そうでもない。むしろ、ある種のサスペンスになっている。かなり、構成というか、伏線も多く、複雑な構造になっている。書き直しもしたのだろうが、新人にしては、非常に上手いだろう。この話は完結しているので、続編はなさそうだが、この先、どういう作品を書くのか、興味深い。
コバルトは、新人賞出身のは、まとめては出ないので、結構、見逃すことも多いが、今回はたまたま、目についた。以前に買った新人賞受賞作は、割とSF仕立てのがあったが、そう言うのは、コバルト文庫のカラーではないのか、あまり続かない場合が多いが、今回はミステリー仕立てなので、どういう路線を目指すのかはよく分からないが、順調にいけば、それなりに期待できそうだ。
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