『SHI-NO ーシノ- 黒き魂の少女』上月雨音 [富士見ミステリー文庫]
新人賞の最終選考作のようだ。小学生の幼馴染みが探偵のミステリー。ミステリーと言っても、視点がワトソンというか、探偵のそばにいるだけで全く、事件の解決とも関係ない主人公にあって、淡々と事件が起きたりするわけで、あまり、普通の作りではない。とはいえ、読み返してみると、それなりに、構成は凝っている。ちょっと、全体の雰囲気が、森博嗣のS&Mシリーズを思わせるような所もある。新人にしては、文章も割と読みやすいが、恐らく、書き直しをある程度、しているのだろう。一応完結しているが、ミステリーなので、続編も十分可能である。
富士見ミステリー文庫の新人賞組と比較した場合、他の作品にさして劣らないと思うが、やはり、暗い雰囲気の話が嫌われたのだろうか。
タグ:上月雨音
2006-02-25 21:32
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