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『扉の外II』土橋真二郎 [電撃文庫]

1巻は、新人賞の受賞作だったが、これはその続編。今回も、基本的な設定は同じだが、微妙に場所を変え、登場人物もほとんど、新しく登場している。コンセプトは、閉鎖空間において、一種のゲームをやらせられるというものだが、今回は、一種のじゃんけん的なゲームである。と言っても、ゲームの理論に出てくる利得表我登場し、さらに囚人のジレンマ的に構成されている。1巻は、ゲームによって引き起こされる状況がテーマのようであったが、今回はむしろ、もう少し、ゲーム自体に焦点が当たる構造になっている。多少、ネタバレになるが、ゲームに関する情報は、徐々に明かされていき、最後まで明かされないのもあるという点では、それによって参加者が右往左往することになるのだが、違うゲームを戦っているのが、実はいることになり、最初から、メタゲーム的な構造になっている。と言うわけで、1巻よりも、すっきりはしているのだが、さらに大きな設定も見え隠れしており、その意味では、つなぎの話的なところもある。と言うわけで、続きに期待したいが、次はどういうゲームにするのだろうか。


タグ:土橋真二郎
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