『神無き世界の英雄伝』鴨志田一 [電撃文庫]
SF。主人公は、提督として艦隊を率いることになった対照的な二人の青年になっている。というわけで、宇宙艦隊物だが、基本的には艦隊戦の戦術級の話。作者は新人のようだが、若干、文章は硬い感じがする。話も、丁寧に描かれていて、悪くはないのだが、何か、華というか、特徴的なところがないような気がする。考えてみれば、この手の話は、ちょっと捻って、『スターシップ・オペレーターズ』のように工夫しないと難しい気がするのだが、この作品はそう言う意味では、ほとんど捻りがない。話は、一段落付いただけだが、続きが出ることも既に決まっているようだ。全体的には悪くはないのだが、キャラクターの書き込みも足りない気がするし、もう一歩な印象は否めない。
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