『眠らない魔王とクロノの世界』明月千里 [GA文庫]
吸血鬼の魔王の少女に死にかけていたところを下僕にされた少年が主人公の話。少年も能力があり、一緒に神隠しの事件を追うことになるという話。典型的な能力バトル系の話ではあるが、設定がかなり練り込まれており、ストーリーも意外性がある。ありがちなタイプの話ではあるが、キャラも立っているし、上手くまとまっている。続きにも期待したい。
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『のうりん』白鳥士郎 [GA文庫]
農業高校を舞台にしたコメディー。人気アイドルらしき少女が転校してきてと言うところからは話は始まっている。この手の話としてはオーソドックスだが、テンポも良く、ネタも結構、濃いが、読みやすい。意外と、コメディーとしては癖があるので、見掛けよりも好みは分かれるかもしれない。連作短編的な構成になっている。続きは既に出ることが決まっているので、期待したい。
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『おまえのご奉仕はその程度か?』森田季節 [GA文庫]
何故か、日本から独立していた吸血鬼の帝国に迷い込んだ少年は、吸血鬼の少女に出会って、そのまま仕えることになるという話。かなり、テンプレ通りの展開だが、話はテンポ良く進み、キャラも上手く立っている。設定もそれなりに整っている。この作者は、割と、ライトノベルから外れがちのようであるが、この作品は、ある意味非常にオーソドックスになっていて、逆の意味で驚いた。続きが出ることも決定しているが、期待出来そうである。
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『真サムライガード メイド剣士参上･･････っていうか、惨状!?』舞阪洸 [GA文庫]
『サムライガード』シリーズの実質的な続編。といっても、前シリーズでの一応の主人公は居なくなって、ヒロイン二人組が主人公になっている。要するに、男性主人公がパージされて、女性キャラが主人公に格上げになっている。江戸幕府が続いているという設定で、護衛剣士の少女が主人公で、護衛先で事件に巻き込まれるという話である。基本的には、前作と変わらないが、ツッコミ役がいないので、微妙に会話が空回りし続けるのが最大の違いか。一応話はまとまっているが、続きも既に出ることが決定している。それなりに期待出来そうである。
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『埋まったままDE宇宙戦争！』健速 [GA文庫]
幼馴染みの少女の家の神社の御神体から美少女アンドロイドが現れてと言う話。それだけだと、良くありがちな話だが、他にも埋もれていた宇宙船が復活して、ドンパチを繰り広げる話になっている。割とコメディー寄りだが、全体としては、ジュブナイルSF風である。登場人物は結構多い。これできっちりと完結している。この作者は、割とオーソドックスだが、結構、懐かしいタイプの話が多いようで、これもその一つと言うことになろう。
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『深山さんちのベルテイン』逢空万太 [GA文庫]
メイドロボと主人公の女装少年が繰り広げるほのぼの系のコメディー。こういう設定だと、スラップスティックなコメディーになりそうなものだが、意外とそうではなく、むしろ、微妙に叙情的というか、妙に苦い話になっている。考えてみれば、同じ作者の『ニャル子さん』もコメディーとしては非常にシニカルでもあったわけで、それほど、不思議でもないであろう。かなり短い短編が多く収められている構成になっている。日常系の話が好きな人には勧められるであろう。構造的には続けられるが、続きは出るのだろうか。
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『ありすとBOBO -猫とマグロと恋心-』川崎康宏 [GA文庫]
女子高生のアリスとグリズリーなどが繰り広げるアクション物。基本的にはコメディーだが、かなりブラックである。実は、以前に電撃文庫から出た『Alice』の続編である。といっても、善作を呼んでいなくても、大丈夫な作りにはなっている。今回は、色々とブラックなネタだが、他方で、ラブコメ的な展開もある程度はある。話はまとまっているが、続きは出るのだろうか。
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『月見月理解の探偵殺人』明月千里 [GA文庫]
GA文庫大賞の奨励賞受賞作。車椅子の変な少女が転校してきて、主人公に調査の協力を求めるという話。一種のミステリーではあるが、むしろ、強烈な探偵のキャラ物と言うべきか。ネット上の推理ゲームと並行して進んだりするが、ミステリーとしては、微妙な所である。癖は割と強いので、好みは分かれそうだが、それなりに上手くまとまっている。
『ノブレス・オブリージュ ～茅森楠葉の覚悟～』小松遊木 [GA文庫]
GA文庫大賞の奨励賞受賞作。帯刀した剣士が存在する世界で、女子校を舞台にした話。最近は、『サムライガード』とか『サムライエイジ』とか、現代風の舞台で、日本刀を帯刀した剣士の登場する設定の話がいくつかあるが、これもその一つである。ただし、剣が中心ではあるが、実質的には女子校が舞台の学園物である。主人公が二人いるような構成で、視点も交互に描かれているのが特徴か。それなりにストーリーはあるが、ストーリーよりも世界を楽しむ方が良いかもしれない。一応、完結しているが、続きにきたいしたい。
『くりぽと すくすく☆魔法少女塾』小幡休彌 [GA文庫]
何故か、小学生の魔法少女専門の進学塾で働くことになってしまった高校生が主人公の話。設定だけ見れば、『ロウきゅーぶ！』と似ているようにも思えるが、けっこう、雰囲気は異なり、基本的にはスラップスティックなコメディー寄りになっている。それなりに面白いが、キャラクターは割とありがちだけれども、前作同様に、駄目人間だけ上手く描けているような気がする。一応、完結はしているが、続きも期待出来るであろう。
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