『神話殺しの虚幻騎士』八薙玉造 [角川スニーカー文庫]
神々に故郷を滅ぼされて逃亡中の主人公とその姉が、氷の棺に閉じ込められた銀髪の少女と出会うところから始まる話。北欧神話的な世界を舞台にしたファンタジーになっている。バトル中心の話だが、割と、闘いは単調ではない。この作者の作品では良くあるように、姉が登場する。話はまとまっているが、続きに期待したい。
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『艦隊これくしょん-艦これ- とある鎮守府の一日』椎出啓、鷹見一幸、鋼大 [角川スニーカー文庫]
ゲームのノベライズで短編集。三人で分担して書いており、5話収録されているが、誰がどれを書いたかは明記されていないようだ。内容は日常系のコメディーになっている。登場人物はかなり多い。どうもなるべく色んなキャラを登場させるようにしているようである。雑誌に掲載されたものだが、続きも出そうである。
『艦隊これくしょん -艦これ- 一航戦出ます!』鷹見一幸 [角川スニーカー文庫]
ノベライズ。こちらは、一つの作戦自体を扱っているのだが、主役は、タイトル通り、空母主体の打撃部隊になっている。作戦中心なので、割と、架空戦記的な感じになっている。話はこれで完結している。
『俺の教室にハルヒはいない』新井輝 [角川スニーカー文庫]
ハルヒの名前は出てくるが、別に登場するわけではなく、ある意味、オーソドックスな学園物ラブコメと言うよりは、青春物的でもある。どうも、『ホワイトアルバム2』的な感じの話になりそうである。すなわち、ヒロイン二人の恋愛物のようである。それなりに癖はあるので、ある程度、好みは分かれそうではある。とはいえ、割と読みやすくなっている。既に続きが出ることも決定しているので、続きに期待したい。
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『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ1』伊藤ヒロ [角川スニーカー文庫]
アニメにもなっているコミックが原作のノベライズ。と言っても、元々は、『Fate』シリーズのスピンオフである。魔法少女物ではあるが、基本的にパロディーである。とはいえ、ストーリーの展開は割とオーソドックスである。ストーリーはTVアニメに準拠しているようで、割と、ゆったりと、一クールの第一期を二冊でじっくり書いている。第二期もやるそうなので、三巻以降も出るのであろう。ノベライズとしては、背景もある程度描かれており、上手くまとまっている。
『劇場版Steins;Gate 負荷領域のデジャヴ 上』浜崎達也 [角川スニーカー文庫]
劇場版のノベライズ。ゲームの後日譚にあたる話ではあるが、ある意味ではそれまでのまとめになるような話でもある。二冊に分けているので、かなり丁寧に描かれている。やはり、メインヒロインは紅莉栖になるのであるが、物語の構造上はどうしてもそうなるのであろう。下巻も既に出て、無事に完結している。劇場版とは微妙に異なるところもあるようだが、話は一貫しているので、読む分には問題ないであろう。
『牙霊調査室ユニット11-β ①バディ・シューター』六塚光 [角川スニーカー文庫]
人に害をなす「牙霊」を退治する仕事をしている少年は、新たに霊剣使いの美少女とコンビを組むことになるという話。この手の話としては、結構、オーソドックスではあるが、上手く構成されており、面白い。割と、コメディー寄りでもあるが、結構ブラックでまた、それなりにシリアスな話になっている。続きも出るようなので、期待したい。
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『新妹魔王の契約者I』上栖綴人 [角川スニーカー文庫]
再婚することになった父が義理の妹を連れてきたが、実は魔王とサキュバスで、しかも、主従契約を結ぼうとしたら、主人公の高校生の少年がマスターになってしまったという話。同じ作者の『はぐれ勇者の鬼畜美学』と割と似た感じの話である。しかも、割とシリアスな展開から始まって、それがしばらく続くので、ややスロースターターな印象もある。全体としては、ある程度コメディー寄りで、上手くまとまっている。既に続きも出ている。
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『ROBOTICS;NOTES 1 キルバラッド・アノテーション』岩佐まもる [角川スニーカー文庫]
アニメにもなっているゲームのノベライズ。ロボコンに出る話かと思うと、実はそれはメインではなく、ある秘密を探っていくのがメインの話である。主人公が、原作ではヒロインの一人なのだが、謎に最も密接に関係しているからなのだろう。かなり、癖のある主人公だが、確かに読む側にも慣れはある程度必要な感じもする。話は、アニメだと、一クール分に少し足りないぐらいしか進んでおらず、続きが出るようなので、期待したい。他のノベライズよりもじっくりと書いているのが特徴でもある。
『彼女たちのメシがマズい100の理由』高野小鹿 [角川スニーカー文庫]
スニーカー大賞の優秀賞受賞作。タイトル通りの話で、登場するヒロインが全員まともなメシが作れず、主人公が痛い目に遭う話。それぞれ、どうして不味いのかを細かく設定してあって、よくマンガやライトノベルに登場する料理下手という属性以上のリアリティーを追求している。これだけの話だが、上手くまとめていて読ませてしまう。ただ、本質的には、一発ネタの作品なので、続巻が出るようであっても、続きが上手く行くかどうかにはかなり不安が残る。