『砂漠の国の物語 ~楽園の種子~』倉吹ともえ [ルルル文庫]
小学館ライトノベル大賞のルルル文庫部門大賞受賞作。砂漠のオアシスで育った男装の少女が使者として、他の町へ旅立つ話。設定としては、非常にオーソドックスなファンタジーである。ストーリーとしては、襲われた時に助けて貰った少年と共に旅をすると言うことで、ボーイミーツガール物的でもある。設定もそれなりに凝っていて、情景もかなり良く描けているが、結末は、割と苦い。その点は、設定とは整合的ではあるが、話の雰囲気からすると、何か、もう少し、明るい感じになりそうだったので、ちょっと意外だった。逆に言えば、主人公が少し、脳天気と言うべきか。上手くまとまっており、話も完結しており、完成度はそれなりに高いと思うが、これで大賞なのかというと、よく分からない気がする。尤も、大賞に相応しいかどうかは、相対的かつ営業的な面もあるので、一概には言えないが。
新人賞組は、創刊時が、この一冊で、残りは、次の月に出ている。と言うわけで、比較とかは、残りを読んでからにしよう。
はじめまして。
私も読みました。
私はわりと明るい感じで終ったかなと思いました。
カヤルとセウトが曖昧だったので、続編が出てほしいなぁと思いました。
by chiro (2007-07-16 10:19)