『ヴィランズテイル』綾里けいし

自分を食べて欲しいと宅配便の中でやってきた同級生の少女は、主人公の姉を殺した犯人だというので、主人公は真犯人捜しを始めるという話。ミステリーっぽいけれども、この作者の他の作品と大体同じく、人間ではないようなものの話になっている。設定だけで、かなり、色々詰め込まれているが、ストーリーの方もまとまっている。続きは出せる構造ではあるが、どうなのだろうか。

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『深紅の魔砲耳 －第十六独立戦車小隊の奮戦』舞阪洸

女性だけの戦車の傭兵部隊が、反乱鎮圧の作戦に加わるところから始まる話。戦車物ではあるが、ある程度、ファンタジー要素もあり、また、飛行機が使えない設定になっている。戦車を活躍させようとすると、割とこういう設定になるのだろう。似たような話は既にあるけど、こちらは戦記物よりである。とはいえ、ストーリーは上手く構成されていて、単純にひたすら戦闘するという話にはなっていない。これからというところが話が終わっているので、続きに期待したい。

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『魚里高校ダンジョン部！』安歩みつる

新人賞の受賞作。ダンジョンを探索してポイントを稼ぐダンジョン競技を行うダンジョン部に入部した高校生の主人公は、退部させられることになり、女神の守護を得たことから始まる話。ダンジョンが登場するが、ファンタジーと言うよりは、スポ根的な部活物である。ストーリーはかなり上手く構成されており、一気に読ませる。新人にしては上手い。既に続きが出ることが決まっているが、期待したい。

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『おいしいサンドウィッチの作り方』やのゆい

高二デビューを目指す主人公の少年は、二人の同級生と仲良くなったが、三人で飲んだ美味しいコーヒーを入れた喫茶店でアルバイトをすることになるという話。最近、流行りのお店物ではあるが、別にミステリーというわけではない。むしろ、青春物寄りのラブコメになりそうな感じである。この作者は2作目であるが、思ったよりも、野村美月に似た雰囲気である。ミステリーではないけど、ちゃんと意外性のあるオチのある展開ではあるが、続きが気になるので、期待したい。

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『開門銃の外交官と、竜の国の大使館』深見真

召喚機兵を呼び出す力を持たずに生まれた主人公の少年は、外交官の少女の警護官となり、竜神族の国に向かうことになるという話。アクションもそれなりにあるが、基本的には外交というか、交渉がメインの話である。本格的なファンタジーで、設定もかなり作り込まれている。話は完結しているが、続きも出せそうなので期待したい。

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『アルジャン・カレール ～革命の英雄、或いは女王の菓子職人～＜上>＜下>』野村美月

戦争の時の英雄が菓子職人として活躍するという話。歴史物風のファンタジーになっている。確かに、設定は色々といじってあるが、革命後のフランスをモデルにした話になっている。割と、コメディー的なところもあり、二冊同時に出たのだが、一気に読ませる。話は完結している。　

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『アオイハルノスベテ』庵田定夏

ある高校に入学した生徒だけが得られる不思議な力によって、主人公の少年は時間を巻き戻されて、また、一年生になるところから始まる話。前作と似たような青春物であるが、こちらは一応学園異能物になる。ストーリーは密度が濃く、上手く構成されている。話はまとまっているが、続きが出ることが確定しているので、続きに期待したい。それにしても、この作者はプロレスネタが好きなようで、こちらにも出てくる。

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『銀河女子中学生ダイアリー① お姫様ひろいました。』庄司卓

小型の宇宙船を操るスポーツのデビュー戦で、乱入した謎の船を救助したところから始まる話。スペオペといえばそうなのだが、割とジュブナイル的な雰囲気の話でもある。ただし、主人公は高校生の少女二人組で、他の主要な登場人物も女の子ばかりである。結構、本格的なSFになっている。話は一巻でまとまっているが、続きに期待したい。

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『陸と千星 ～世界を配る少年と別荘の少女』野村美月

親が離婚しそうで、一夏を別荘で過ごすことになった少女と、新聞配達のアルバイトをしている少年の話。典型的なボーイ・ミーツ・ガール的な話で、ラブコメと言うよりは青春物になっている。これできっちりと完結している。良くあるタイプの話ではあるが、上手く出来ている。

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『この恋と、その未来。 －一年目 春－』森橋ビンゴ

全寮制の高校に入学した主人公の少年のルームメイトになった相手は男装している少女だったというところから始まる話。学園物としてはオーソドックスではあるが、青春物としては捻った設定になっている。青春物寄りではあるが、ラブコメ的でもあるし、上手くまとまっている。続きに期待したい。

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